水道水は肌や髪に影響する?塩素との関係や毎日の水を見直すポイント

水道水は肌や髪に影響する?
私たちは、洗顔・洗髪・入浴・シャワーなど、日常的に水道水を使用しています。例えば、入浴後に肌がつっぱったり、髪がパサついたりした経験がある人も多いのではないでしょうか。
もちろん、こうした肌や髪の変化がすべて水道水によるものとは限りません。体調や気温、水の温度、石鹸やシャンプー、紫外線、乾燥など、さまざまな要因が関係しています。
一方で、水道水に含まれる残留塩素や水の硬度などが、肌や髪にどのような影響を与えるのかを調べた研究もあります。
では、実際に水道水に含まれる成分は、肌や髪にどのような影響を与えるのでしょうか。ここからは、特に「残留塩素」に注目して見ていきます。
水道水の残留塩素が肌や髪に影響するの?
日本の水道水に残留塩素が含まれているのは、病原菌などによる水の汚染を防ぎ、安全な水を各家庭に届けるためです。水道水の衛生を保つうえで、残留塩素は重要な役割を果たしています。実際に、水道水では給水栓において一定以上の遊離残留塩素を保持することが定められています。
一方で、毎日の生活で使用する水に含まれる残留塩素については、肌や髪への影響を調べた研究もあります。特に肌については、残留塩素を含む入浴水が角質層の水分保持能力に与える影響を調べた研究が報告されています。
では、残留塩素は肌や髪にどのような影響を与える可能性があるのでしょうか。ここからは、肌と髪に分けて見ていきます。
残留塩素による肌への影響について
肌には、外部からの刺激や水分の蒸発を防ぐ「バリア機能」が備わっています。角層はこのバリア機能を担う重要な部分ですが、水道水に含まれる残留塩素と肌の関係についても研究が行われています。
2024年に日本化粧品技術者会誌に掲載された研究では、水道水程度の残留塩素を含む水を肌に繰り返し触れさせる実験を行ったところ、角層細胞のタンパク質のカルボニル化が進み、経皮水分蒸散量(TEWL)も有意に上昇することが確認されました。研究では、こうした結果から、残留塩素を含む水を繰り返し使用することで、角層への酸化ダメージや表皮のバリア機能低下につながる可能性が示唆されています。
肌のバリア機能が低下すると、肌内部の水分が失われやすくなり、乾燥などにつながる可能性があります。また、肌の状態には体質や季節、気温、紫外線、洗浄方法などさまざまな要因が関係するため、残留塩素だけが肌トラブルの原因になるとは限りません。
特に乾燥しやすい肌や敏感な肌の場合には、日頃から肌への刺激をできるだけ減らし、保湿などのケアを行うことも大切です。
残留塩素による髪への影響について
髪の表面は「キューティクル」と呼ばれるうろこ状の組織に覆われており、髪の内部を保護しています。キューティクルが傷ついたり剥がれたりすると、髪の手触りやまとまり、ツヤなどに影響することがあります。
水道水に含まれる残留塩素は、殺菌のために必要な成分ですが、酸化作用を持つことから、毛髪への影響についても研究されています。また、髪は皮膚のように傷んだ部分が自然に元の状態へ戻ることが難しいため、毎日の洗髪や摩擦、ドライヤーなどによるダメージが蓄積することがあります。
ただし、日常的に使用する水道水の残留塩素だけで、髪が大きく損傷すると一概に言うことはできません。髪の状態には、紫外線やヘアカラー、パーマ、ドライヤーの熱、洗髪方法など、さまざまな要因が関係しています。
そのため、「残留塩素だけが髪のダメージの原因」と考えるのではなく、毎日のヘアケアや水との付き合い方も含めて考えることが大切です。
肌や髪のためにできること
普段から使用している生活水も、毎日のように肌や髪に触れるものだからこそ、その影響について気になる方もいるかもしれません。肌や髪の状態にはさまざまな要因が関係しているため、水道水だけが原因とは限りませんが、使い方を工夫することで肌や髪への負担を軽減できる場合があります。
ここでは、普段の生活の中でできる対策をいくつかご紹介します。
- 熱すぎるお湯を避ける
- 長時間のシャワーや入浴を控える
- 洗顔・洗髪の際には強くこすらない
- 入浴時の残留塩素が気になる場合は浄水フィルター付きのシャワーなどを使用する
- 多くの場所で残留塩素を見直したい場合には、セントラル浄水器という選択肢もある




